FAQ

成長性
Q今後の出店計画についてどのようにお考えですか?

出店においては、パッケージ化されたチェーン展開にならないよう、商圏規模や立地特性、市場の細かなニーズなどからシミュレーションを行い、あくまでも単店ごとの収益性にこだわった「店舗づくり」を行っています。近年では、主要都市部への出店、特に駅ビル、ファッションビルへの出店を積極的に進めております。また集客の見込まれる地域においては同じ商業施設内においてABC-MART以外の業態での複数出店も多数行っています。
売上の大半が既存店で占める以上、既存店の強化が最重要です。都心部大型旗艦店のグランドステージ業態の強化は特に必要です。また少子高齢化や人口減少による店舗の統廃合などを踏まえ、既存店舗の増床改装や好立地への移転改装、商環境の変化に応じた業態変更を積極的に進めていく方針です。

Q新業態の役割についてどのようにお考えですか?

中核となるABC-MARTには、グランドステージ、プレミアステージ、メガステージの3つのステージ業態があります。
グランドステージ業態は、新しいモノや新しいコトなど、常に進化を求められる大都市の商業が盛んな地域における旗艦店として情報発信していく大きな役割があります。プレミアステージは、ワンランク上の品質を目指した商材を取り揃えた業態です。メガステージは、床面積が300平米以上でファミリー層向けに品揃えが豊富な業態となっています。ABC-MART以外の業態としては、カジュアルスポーツファッションに特化した「ABC-MART SPORTS」、レディース専門店「Charlotte by ABC-MART」、キッズとママのスニーカーショップ「ABC KIDS MART」などがあります。いずれも、時代に呼応する形で商環境の変化に対応した業態です。今後も適宜、出店業態を見直していきます。

Q海外への出店についてお聞かせ下さい。

ABCマートグループの海外店舗は、2018年12月末現在、韓国に246店舗、台湾に48店舗、米国に4店舗展開しています。韓国ではABC-MART業態を中心に、台湾ではABC-MARTとVANSショップを中心に運営しています。アジアにおいても、グランドステージ業態の出店を拡大していく予定です。米国については、オレゴン州のブーツの製造工場を拠点にDannerショップを運営しています。

今後ともアジアを中心に事業規模拡大を目指していきますが、韓国や台湾といった隣国での海外事業運営から得たノウハウをもとに、東南アジアなどASEAN地域内での更なる事業展開を模索していきます。

収益性
Q「ホーキンス」「ヴァンズ」などのブランドを御社が持っていることでどのようなメリットがあるのですか?

当社は、ブランドの商標権、ライセンス販売権を有効に活用することによって大きな収益を生み出す仕組みをもっています。具体的には、知名度の高い自社ブランドの「ホーキンス」「ヴァンズ」の靴を、企画開発からマーケティング・販売に至るまで一貫して自社で行うことにより、中間マージンの削減を実現し、リーズナブルな価格帯で提供できる仕組みです。接客を通じて得た消費者の今のニーズに迅速に対応した商品開発により、売上高の3、4割を自社で企画開発した商品が占めることから、高い収益性を保持しています。

Qスポーツアパレルの可能性についてお聞かせください。

国内シューズマーケットの規模は1兆3,000億円から4,000億円ですが、スポーツシューズの市場規模は、その4割近くといわれていますが、当社グループの国内におけるスポーツカテゴリー売上はすでにその2割を占めています。一方、スポーツアパレル市場は、7,000億円から8,000億円で、このうち、カジュアル系スポーツアパレルは、1,000億円超といわれています。当社グループとしては、この魅力的な市場であるカジュアル系スポーツアパレルに商機を見出し、シェア拡大を目指していきます。

Qレディースカテゴリーの収益性はどのようにみていますか?

大きなマーケット規模を誇るレディース市場への取り組みとして、まず第一に、レディースシューズブランド「NUOVO(ヌオーヴォ)」とカジュアルシューズブランド「Hawkins Sport」の企画開発と品揃えがあります。レディースカテゴリーのおよそ95%が利益率の高い自社企画ブランドの売上で構成されていることにあります。マーケティング力と商品開発力、そして即応性が求められるレディース市場において、自社で企画開発から販売までを手掛けることこそが収益力向上の鍵といえます。

第二に、レディースシューズの販路として要となる、レディース専門店「Charlotte(シャルロット) by ABC-MART」の展開です。2014年に、レディース新業態として「Charlotte」が、商品ミックスに有名ブランドスニーカーを加え、シューズをメインにバッグや小物・雑貨等を取り揃えたセレクトショップとしてスタートしました。2017年に改名してリブランディングを図り、各種メディアへの露出も積極的に行ったことを機に収益に貢献する店舗となりました。「Charlotte by ABC-MART」は、2019年2月現在、都市部のファッションビルを中心に35店舗展開しています。

競争優位性
Q品揃えに関して、他社との違いはありますか?

当社は「ホーキンス」「ヴァンズ」をはじめとした有力なプライベートブランドに加えて、 「ナイキ」や「アディダス」といったナショナルブランドにおいても、「ABC-MART 別注モデル」を数多く展開し、他社との商品展開で差別化を図っています。今では国内売上の約7割が「ABC-MARTでしか買えない商品」です。メーカー各社との協業により、マーケティングで得られたトレンド商品をいち早くセレクト、ABC-MART向けに開発いただき、広告宣伝の仕掛けづくりを行います。

Q競合他社が多いインターネット通販における競争優位性はどうでしょうか?

インターネット通販の売上は、当社の売上規模のまだ5、6%の水準ですが、将来的には、グループ売上の1割以上に成長するよう努力していきます。

インターネット通販事業の拡大に合わせ、強化しているのが、全国に展開している直営店舗を活用したオムニチャネル戦略です。スマートフォンのABCマート公式アプリによるポイントサービスは、直営店舗のみならず、インターネット通販でもご利用いただくことができ、またアプリ会員向けに様々な情報配信を行っています。まだ一部の店舗での対応となりますが、インターネット通販でご予約いただいた商品を店舗でご試着、ご購入いただくことが可能です。反対に、店舗におけるインターネット通販の在庫を活用した取り組みとして、ご来店いただいた店舗で欠品している商品を倉庫(又は在庫のある他の店舗)から直接発送するサービスも行っています。 ただ単に品揃えをしてモノを売るだけではなく、付加価値(サービス)の提供と、いち早くお客様のニーズに対応していくことが、販売競争で優位性を獲得していく上で不可欠といえます。

Q今後の戦略に関してお聞かせ下さい。

商品戦略については、当社の強みである「接客販売」を通じて得た消費者のニーズに対応した商品開発をベースに、トレンドを軸としたシューズの企画開発と、アパレルやスポーツウェア、小物など靴以外の商品の充実を図り、顧客層の拡大を進めていきます。
価格戦略においては、大都市圏と生活圏では購買に至る価格帯に隔たりがあることから、ライフスタイルに応じた商品企画と販売価格帯の設定を行います。今後も適宜価格帯の見直しを行い、適正な価格でご提供していきます。
店舗戦略においては、引き続き既存店の強化を進めていきます。そして、新業態を含め、国内外合わせ年間80から100店舗の新規出店を進め、国内1,200店舗体制、海外500店舗体制を目指します。
さらに、潤沢な資金を用いて、ITを含めた設備投資を行い、また新しい事業展開も模索していきます。


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